掌中の珠
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掌中の珠
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おはようと言う時が、私の朝の閾値でした。
ハンドルネームを"あさ"という読みにして
戒めにするくらいには、あの時間は
酷く心に残るものでした。
生涯忘れたくないものになりました。
掌中にはもうないし、
まずそもそも幻肢痛ですらないのだけれど、
掌中の珠なんて言葉を
使いたくなってしまうくらい、大切でした。
17歳になってしまいました。
髪は未だにお尻の下まであります。
時の流れに抗うように、変わりたくないと
口にし、歌い、傷を抉り続けます。
来年は大人といわれるであろう年齢です。
変わりたくないです。本当に。
けれどあの頃は、早く力ある大人になりたい
と、そう思っていました。 やっぱり
どんどん変わっていっているのでしょうね。
たとえ呪いが消えても、何も無くても、
自己完結した哀れみを止められなくても、
罪悪に負けても、絶対に生き切ります。
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